フルメモ

怪文書置き場です

アニメ『アイカツ!』に触れるための手引き

大層なタイトルを冠していますが、内容は相変わらず大したことは書いていませんし、オチもありません。
今回書くことはタイトル通りです。僕は常日頃からフォロワーのみんなに「アイカツ!を見てください」としつこいくらいに言っています。Twitterで『アイカツ!』というワードがミュートされている恐れすら感じるレベルのしつこさです。しつこくて申し訳ないです。でもそれだけ僕がしつこくなるくらいに『アイカツ!』はとてもすばらしいアニメです。
しかし、それだけしつこく薦めても中々見てくれない人も多いです。何故なのか。敬遠される理由は色々あるとは思いますが、僕が考える大きな事由としては主に二つあると思います。


一.女児向けアニメであること

アイカツ!のメイン視聴層はあくまで低年齢の女の子です。ファン全体で見ると僕のようなおっさんも多いですが、コンセプトは女の子に向けられたものです。この部分でどうしてもアレルギーが出てしまう人は少なからずいるのではないでしょうか。僕自身アイカツ!を見る前はプリキュアシリーズを見ていましたし、子供の頃から夢のクレヨン王国やおじゃ魔女ドレミシリーズを抵抗なく見ていたので、女児向けアニメに抵抗があるという人の気持ちはどうにもわからないところがあります。女児向けアニメであるということがアイカツ!を見たくない事由になっている人には、的確なアドバイスが難しいですね...。


二.話数が多いこと

おそらくアイカツ!を見始めるのに抵抗がある人の大半はこの理由からきているのではないかと思っています。無理もありません。実際オタクがメインで視聴していると思われる深夜アニメは1クール(12~13話)がほとんどですし、2クール以上放映するアニメも少ないです。対してアイカツ!は全178話+劇場版があり、ここに次シリーズのアイカツスターズ!が現在99話まで放映されているので確かに話数の多さに視聴のハードルが上がるのも仕方のないことだと思います。

そこで本項では二で挙げた理由に対して、視聴のハードルを少しでも下げられるような以下のアプローチをしていきたいと思います。



1.1話から通して見る
これが王道にして正道、揺るぎない正解だと思います。アイカツ!は非常にストーリー構成が丁寧な作品で、ある一話の何気ないやりとりや台詞が後々に伏線になったりすることはザラです。第一期EDのカレンダーガールの「何てコトない毎日が かけがえないの」という歌詞は本編の有り様そのものを謳っているのです。
とはいえ、これでは視聴の抵抗を除く為の解答として成立していません。


2.曲から入る
ここで言う曲とは主題歌、挿入歌を指します。アイカツ!シリーズの楽曲は様々なジャンルのものが存在しており、中にはゴリッゴリにメタルな曲や電子音バリバリ効かせたEDM等、女児の教育によろしくなさそうな尖った曲も少なからずあります。自称楽曲派を名乗るオタクのみなさんの中にもアニクラなりどこかで聴いたことがあるかも知れません。
アイカツ!の(主に1stシーズンの)楽曲の多くはアイドルマスターWake Up,Girls!等の様々な作品の曲を手がけたクリエイター集団MONACAが関わっていて、劇伴も作曲されています。アイカツスターズ!では現在J pop界の一線で活躍するアーティストの楽曲を多く手がけているagehaspringsが多く関わっており、こちらも非常に粒揃いになっています。
挿入歌は毎話ライブシーン等で披露されるため楽曲数もそれなりに多いのですが、アルバムで大体揃うので集めるハードルはそこまで高くないと思います。

TVアニメ/データカードダス アイカツ! 2ndシーズンベストアルバム SHINING STAR*

TVアニメ/データカードダス アイカツ! 2ndシーズンベストアルバム SHINING STAR*

アイカツ!の楽曲の真に特筆すべき点は歌詞とアニメ本編とのリンクです。アニメを見る前には何気なく聴いていた曲も本編を見ることで楽曲にストーリーの色が付き、何倍も楽曲の良さが増します。曲にハマれた人は、それを足掛かりに視聴を続けて自分のお気に入り曲が本編で使われた時の感動を味わってほしいです。

(7/14追記)
7/11からアイカツ!楽曲のダウンロード配信及び各サブスクリプションサービスで配信がスタートしました。
www.aikatsu.net

最近Apple musicやSpotify等の月額音楽配信サービスで曲を聴く人が増えつつあると思うので、ようやくと言ったところではありますが画期的です。アルバムに収録されている歌唱メンバー違いの別ver.等は配信されていないみたいなので、バージョン違いの曲も気になる方は是非CDもお買い求めください。


3.声優から入る

声豚向けですが、アイカツ!シリーズは現在もアニメの一線で活躍している声優さんが数多く出演しています。田所あずささんや大橋彩香さん、黒沢ともよさん等は初期から出演しているので、そのあたりが好きな人は入り口としてスムーズかと思われます。(最初期のあおいを演じる田所あずささんの演技が大味で個人的にかなり好きです)
どこまでが有名な声優さんか否かという判断は難しいので、気になった人は調べてみてください。
matome.naver.jp


4.アイカツスターズ!から見る
アイカツスターズ!アイカツ!の後継作品ではありますが、ストーリーにおける直接の続編というわけではありません(全く関係ない訳ではないが言及するとネタバレになるので伏せる)。アイカツ!の178話と比べるとアイカツスターズ!は現在99話までなのでまとめて見るハードルはグッと低くなります。アイカツスターズ!のストーリーはアイカツ!とは異なる部分も多いです。しかし確かに『アイカツ!』です。是非見てください。


5.劇場版アイカツ!を最初に見る
少し王道から逸れるのですが、個人的にかなりオススメする入り口です。
ここで言う劇場版アイカツ!とは一作目の劇場版です。便宜上僕は「大スター宮いちごまつり」と呼んでいます。

この作品は時系列的にはアイカツ!本編112話と113話の間に位置しており、後の本編の展開においてもこの劇場版の内容が深く影響していきます。こう書くといきなり最初から見ちゃうのはマズイのでは...?と思うかもしれませんが、この劇場版は112話以前までに登場したメインキャラがほとんど登場するのでアイカツ!にはこんなキャラがいるんだ、という取扱説明書のような感覚で見ることができます。劇場版単体でもひとつのシナリオとしての完成度が高く、アイカツ!の知識がなくても楽しめる内容になっています。上映時間も120分と程よいボリュームです。勿論アイカツ!を見ていれば何倍にも楽しめますし、この劇場版を入り口に見始めたなら本編の該当箇所に差し掛かったときもう一度見てほしいです。


6.101話「憧れのSHINING LINE」を一度見る
これは友人が提案するプランです。アイカツ!本編は102話~178話まではあかりジェネレーションと呼ばれ、所謂主人公の世代交代があります。101話はそのターニングポイントであり、主人公のバトンが手渡される話です。
軽くネタバレしてしまったのですが、友人曰く、「ひとつの大きな刺激を与えて、そこにたどり着きたいという原動力にしてもらう」だそうで。まるで劇薬です。しかし101話はそれだけのパワーがあると僕は思っています。本編を最初から見始めたんだけど中々見るのが長続きしない、と感じる人にも良いかもしれません。


7.フォトカツから入る
フォトカツとはスマホアプリ『アイカツ!フォトonステージ!!』の通称です。要はアイカツ!の音ゲーです。ガチャのシステムに有償の石があったりキャラ育成のシステムは某なんたらマスターのシンデレラの音ゲーによく似ていますが、音ゲーの仕様自体はjubeatみたいな感じです。結構難しいです。
当然数多のソシャゲにありがちなガチャ(このゲームではおでかけという名称)もありますが、ストーリーを読み進めていけば楽曲が自然と解放されていくので無課金でもアイカツ!の楽曲に触れることができますし、ストーリーはキャラ個別に用意されているので自分の気に入ったキャラのエピソードを色々読むことができます。フォトカツのオリジナル楽曲もあり、これまた強い。ストーリーはフルボイスではないのでサウンドノベルとして見るとイマイチですし、子供向けな文章(音ゲーは子供向けとは思えない難易度だが)ですが、キャラや世界観を理解するのには十分過ぎるのでアイカツ!の入門には適していると思います。仕様上フォトカツのストーリーは時系列的にアイカツ!178話以降に位置しているパラレルワールド的なものなので(諸説あり)、アイカツ!を全話見ているとより楽しめます。入門としてストーリーを読んだ後でも、アニメを全話見終わった後にもう一度読み直してほしいですね。最近ではメモリーズという項目から過去のイベントのストーリーも読めますし、イベントのストーリーは基本的にアニメ見ているとめちゃくちゃエモくなれるので是非読んでほしいです(いちごとあかりのユニットの話etc.)。
(7/14追記)
7/11にサービス終了しました。未実装の楽曲も多かっただけに本当に惜しい...ありがとうフォトカツ。


8.アイカツフレンズ!から入る(7/14加筆)
現在放送中の現行シリーズから入るのは"アリ"だと思います。スターズの項でも書きましたが、フレンズも他作品と直接ストーリーの繋がりはないですし、話数もまだ少ないのでとっつきやすさがあります。youtubeで1話と最新話の見逃し配信がありますが、7/19放送分から本放送直後に配信されるようになるので地方民にもタイムラグがほぼなく楽しめるようになるのはとてもありがたい。
シリーズ三作目ということもあってか、無印のオマージュを思わせる描写や台詞回しなどもあり、アイカツ!未視聴でも「あぁ、これがアイカツ!なんだ」というフィーリングをなんとなく感じてもらいやすいかなぁと思います。




長々と書いてきましたが、ここまで挙げたことが新しくアイカツ!を見始めようと思っているけど中々踏み出せないでいる人の助けになれば幸いです。アイカツ!を見ることで、自分のなかで何か得られるものが必ずあると思います。僕自身もアイカツ!という作品から色んなことを学び、様々な経験をすることができました。まるで宗教の勧誘のような謳い文句に見えますが、それだけの魅力がアイカツ!にはあります。最後に一言だけ言わせてください。


アイカツ!を見ませんか?