フルメモ

怪文書置き場です

『斜に構える』こと

『斜に構える』とは

1 剣道で、刀を斜めに構える。

2 身構える。改まった態度をする。

「風上へ―・え、糸のように目を細くして立ち竦んでいる」〈里見弴・多情仏心〉

3 物事に正対しないで、皮肉やからかいなどの態度で臨む。「世間に対して―・える」

[補説]この句の場合、「斜」を「ななめ」とは読まない。

[出典] goo国語辞典

だそうです。以上。




とはいかねーんだよ!!!!!!!!!



最近、オタクの間で「斜」という言葉が少しずつ使われてきています。「斜」は「ななめ」とは読まず「しゃ」と読みます。
要は「斜に構える」の略語です。この場合の「斜に構える」の意味は上記で言うところの3の用例が近いでしょう。元々オタクは社会の爪弾き者で、反社会的な思想を持つものも少なくありません。なので2には当てはまりません。当然ですね。


オタクの「斜」はひねくれている者を指す他に、通ぶってる者を指すこともあります。本記事では主にこちらを取り上げます。

[例]「俺、シングルはカップリングのほうが好きなんだよね~」

通ぶりのテンプレートです。ムカつく言い回しですが、大多数の人間がCDのA面の方をよく聴く(昨今の音楽DL事情でA面しか買わない人もいるかと思われる)中でB面が好きと言い張ることで、他人とは違うアピールをしているわけです。これが「斜」です。


「斜に構える」ことはその人間にプラスの恩恵をもたらします。

第一に、他人とは違うのだという優越感に浸ることができます。オタク言語で言うところの「マウント取り」です。単なる精神的な優劣の問題ですが、オタクはほぼ全員劣等感の塊のような存在なので小さいことにもいちいち優劣を付けたがります。第一に、というかこれが「斜」がもたらす一番の恩恵だと思います。

第二に、これは副次的なことですが、「斜に構える」ことで自分の知見を広げるということに繋がります。「通ぶりたい」「人と違うのになりたい」という気持ちで自分がそれまで知らなかったもの(オタクならアニメ、曲、新人声優、アイドルetc.)に触れることは自分の経験を豊かにします。動機は不純だとしても、知ることの喜びを得ることができます。これは第一の恩恵よりもプラスのイメージが強いですね。

と、ここまでプラスを紹介してきましたが、当然マイナスの恩恵も存在します。




端的に述べて、斜に構えているオタクは『キツい』のです。他人が是とするものと異なる態度を取るのですから当たり前ですね。例えば、

水樹奈々さんの曲、エタブレいいよね~」

となっているときに

エタブレライブ聴き飽きたよねw 俺はPRIDE OF GLORYになりたいw」

と返す斜のオタクがいたとします。オタク同士のやりとりではよくある光景ですが、客観的に見て通ぶってる側『キモ』くないですか???
そもそも否定から会話に入ってくるのがムカつきますよね。僕はムカつきます。ムカつかない人は本物の聖人だと思います。
否定から入らないにしても、「俺は○○だけどお前は?」の会話のキャッチボールを投げる際にどうしても『優劣』のニュアンスが含まれてしまいます。「PRIDE OF GLORYを知らないお前は浅い」という邪な心が少なからずとも現れるかもしれません。そういう印象を相手に与えかねないのです。


少し逸れますが、アニクラを例にします。アニクラDJはフロアを沸かせる為にアンセムといわれる万人のオタクが高まれるナンバーを流しますが、斜に構えたいオタクはアンセムで高まろうとしません。斜に構えたオタクはそのフロアにおける反社会的存在なのです。歪ですね。別に全てのオタクがアンセムで高まれとは言いませんが(僕自身も高まれるアンセムと高まれないそれがある)、少なくとも曲を流すDJのことを思うと悲しくなりますね。


「斜に構える」ことはどこまで行っても自己満足のオナニーだということを忘れてはいけません。元義では物事に正対していないのですから。他人にどう思われようが、「斜」になることで楽しいのは自分自身だけです。実際この記事も完全に自己満足のオチも何もない僕自身の思考のゴミ溜めです。

まあでも「斜に構える」ことは楽しいですよ。斜に構えようとすることで色々なオタクコンテンツを直接的、間接的問わず触れることができますし、マウント取りとまではいかなくても他人と違うものを好きと胸を張って言えることはそれはそれで素晴らしいと思います。

みなさんも、ほどよく他人にウザがられない程度に「斜」になりましょう。






こんな駄文書いてる暇があったらアイカツ武道館の書けてないレポを書くべきなんだよなぁ。